【活動報告2024】

財団の政策提言、皆様へのお願い

日本女性財団代表の対馬ルリ子です。
日本女性財団は、女性たちに生き抜く力を!を合言葉に、生涯にわたる女性の健康、ウェルビーイングを、医療・福祉・政治・経済が協力して包括的に実現しようと2020年に活動を始めました。クラウドファンディングや福祉医療機構の助成、個人や企業様の支援を受けながら活動をしており今年で4年目になります。
私自身は産婦人科医として周産期、思春期をはじめ、検診、健康相談など女性ヘルスケア、生涯健康支援の仕事を40年続けてまいりましたが、財団活動を通じて、現代女性たちの生きづらさ、つまずきやあきらめ、こころの病気、からだの不調が、つながって見えてくるようになりました。
この間、女性の味方の医師フェムシップドクターは当初の14名から現在は120名ほどに増え、医療支援も1200件以上になっています。それぞれの地域で、支援団体のみなさんが、医療支援が必要な女性たちを連れて来てくれ、私たちフェムシップドクターズも、性暴力被害や緊急避妊、妊娠や性感染症の診断のみならず、妊娠中絶、避妊、心とからだのケアなど、適切な医療支援を迅速に、無料あるいは安価で提供できるようになりました。
日本では今、ふつうに養育や教育を受けているはずの女の子が、居場所がなくさまよい、繁華街で性搾取を受けたり、あるいは若い女性たちが月経前後の心身の不調がひどく、うつになり仕事を辞めたりしています。お産後のお母さんも、孤立し疲弊して、自死を選ぶケースが増えています。また、介護と、不登校の子の養育をかかえる更年期世代も、心身の不調から離職するケースをよくみます。
これらは、自己責任でしょうか?あるいは、からだや心が弱い、特殊な人なのでしょうか?
私は、そうは思いません。女性には、男性と違う健康特性があります。それは、生殖機能である女性ホルモンが、メンタルや身体機能、自律神経や免疫を動かしてしまうという点にあります。月経周期、産前産後、更年期に女性ホルモンが大きくゆれ動くとともに、イライラやだるさ、動悸やめまい、不眠、便秘や肌荒れを起こしやすくなるのです。特に貧困や栄養不良で増悪する傾向があります。

女性の健康研究のナショナルセンターができましたが、早急に実際の対策につなげて女性たちの健康支援をしていただきたいと思います。
私たちは、若い世代が将来に夢がもて、死なない、活躍できる日本にしたいです。医療や福祉は地域で、また現場で人々を支えるものではありますが、皆が生きやすい制度改革や社会の環境づくりは、政治・経済の方々にも一緒に考えていただきたいと思っています。
世界に冠たる健康長寿国家である日本が、若い世代のウェルビーイングを通じて、活力ある日本に変わっていくため、提言をいたします。

・いま、若い女性たちのウェルビーイングを支援するには、何がいちばん有効か?
就業、自立支援。
啓発、発信の立場。
臨床、地域の支援。
企業、制度の改革。
・日本が国際社会で魅力、活力を取り戻すには、どうしたらいいか?

「提言」
若い女性たちに生き抜く力を!

1.各地にユースクリニックを
2.ライフステージに応じた健康教育を
学校、地域、職域に
3.自立と活躍のための環境整備を
今後、財団では

・ユースクリニックの拡大
・ライフステージに合わせた 健康教育
・女性が健やかに活躍し続けるための 女性医療支援、制度整備

について、政策提言を進めていく予定にしております。

日本女性財団はボランティアで活動が成り立っている団体です。関係者、フェムシップドクターズ、各地のプラットフォーム関係者、連携している支援団体の皆様、協力してくださっている企業の皆様に、心から御礼申し上げます。今後もご支援とご協力をお願いいたします。